自分の場合は3条・4条・5条のどれに当たるのか、調べてもよく分からない。そんな方に向けて、判定の流れと申請先を整理しました。
どの条に当たるかは、2つの質問で決まります。 「農地のまま使うか」と「権利が動くか」です。
| 農地のまま使うか | 権利が動くか | 当たる条 |
|---|---|---|
| はい(農地のまま) | 動く | 3条 |
| いいえ(転用する) | 動かない(自分で使う) | 4条 |
| いいえ(転用する) | 動く(売る・貸す) | 5条 |
「農地のまま・権利も動かない」場合は、農地法の許可の対象になりません。 自分の農地を自分で耕作し続ける場合です。

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| 3条 | 4条 | 5条 | |
|---|---|---|---|
| 何をするとき | 農地のまま売る・貸す | 自分の農地を自分で転用 | 転用目的で売る・貸す |
| 許可を出すのは | 農業委員会 | 都道府県知事等 | 都道府県知事等 |
| 申請するのは | 当事者(双方) | 所有者 | 当事者(双方) |
| 市街化区域内 | 許可(区域で変わらない) | 届出 | 届出 |
| 市街化調整区域内 | 許可 | 許可 | 許可 |
| 無許可の行為 | 効力を生じない | (無効の定めなし) | 効力を生じない |
3条だけ、許可権者と区域の扱いが違います。 3条は場所によらず農業委員会の許可で、市街化区域だから届出でよい、ということはありません。
横浜市では、4条・5条の許可権者は市長です。 神奈川県内で農地転用許可権限に係る指定市町村となっているのは横浜市のみで、指定の効力が生じた日は平成28年11月1日とされています。
ケース別の当てはめ
| やりたいこと | 当たる条 | 補足 |
|---|---|---|
| 農地を農家へ売る(農地のまま) | 3条 | 買主に要件があります |
| 農地を貸して耕作してもらう | 3条 | 農地を貸したい方へ |
| 自分の農地に自宅を建てる | 4条 | |
| 自分の農地を駐車場・資材置場にする | 4条 | 用途別の確認事項 |
| 宅地にして売る | 5条 | 買主と共同申請 |
| 転用する人へ貸す(太陽光など) | 5条 | 農地に太陽光発電は設置できるのか |
| 相続した | どれでもない | 3条の3の届出(手順) |
| 農地のまま持ち続ける | どれでもない | 許可は不要です |
相続は許可の対象ではありません。 許可を受けて取得するものではないため、3条の許可ではなく3条の3の届出になります。
3条は「当事者が」申請します
農地法3条1項は、許可を受けるのは「当事者」であると定めています。
農地又は採草放牧地について所有権を移転し、又は地上権、永小作権、質権、使用貸借による権利、賃借権若しくはその他の使用及び収益を目的とする権利を設定し、若しくは移転する場合には、政令で定めるところにより、当事者が農業委員会の許可を受けなければならない。ただし、次の各号のいずれかに該当する場合及び第五条第一項本文に規定する場合は、この限りでない。
出典:農地法3条1項(2026年8月14日確認)
「当事者が」とあるため、売主だけでは進みません。 5条も同じく共同申請です。4条だけが所有者単独になります。
面積で手続きが増えます
横浜市の資料では、4条・5条について次の追加手続きが示されています。
| 面積 | 追加される手続き |
|---|---|
| 3,000㎡超 | 農業委員会ネットワーク機構への諮問 |
| 4ha超 | 農林水産大臣との協議 |
出典:横浜市「農地法第4条・第5条の許可(届出)」(2026年8月13日確認)
多くの農地は3,000㎡を下回ります。 eMAFF農地ナビに公表されている横浜市の農地32,259筆では、1筆あたり面積の中央値は462㎡、1,000㎡以上は20.0%でした(2026年8月13日取得。市街化区域内の農地は非公表のため含まれません)。集計の全体は横浜市の農地データで公開しています。
条が決まっても、許可がおりるかは別です
どの条かは手続きの入口にすぎません。 横浜市は、農地転用の許可基準として立地基準・一般基準・個別基準の3つを示しています(横浜市「農地法第4条・第5条の許可(届出)」、2026年8月13日確認)。基準の区分や運用は自治体によって案内が異なることがあるため、管轄の農業委員会へご確認ください。
加えて、農用地区域に入っている農地では、転用の前に区域から外す手続きが必要になります。 農業振興地域の整備に関する法律13条2項は、農用地区域から除外するための計画変更を6つの要件の「全てを満たす場合に限り」できると定めています(農振法13条2項、2026年8月14日確認)。詳しくは農地の「青地」「白地」とはをご覧ください。
許可がおりにくい土地の条件は農地転用できない土地とは、手順と期間は農地を転用したい方へで整理しています。
よくあるご質問
3条・4条・5条はどう見分けますか。
「農地のまま使うか」と「権利が動くか」の2つで決まります。農地のまま権利が動くなら3条、転用して権利が動かないなら4条、転用して権利が動くなら5条です。
許可を出すのは誰ですか。
3条は農業委員会、4条・5条は都道府県知事等です。横浜市は農地転用許可権限に係る指定市町村であり、4条・5条の許可権者は市長です。
市街化区域なら3条も届出でよいですか。
いいえ。市街化区域で届出になるのは4条・5条です。3条は場所によらず農業委員会の許可になります。
誰が申請しますか。
3条と5条は当事者、つまり双方の共同申請です。4条は所有者が単独で申請します。
相続した農地はどの条ですか。
許可の対象ではありません。農地法3条の3による農業委員会への届出になります。
面積によって手続きは変わりますか。
横浜市の資料では、4条・5条について3,000㎡超で農業委員会ネットワーク機構への諮問、4ha超で農林水産大臣との協議を要するとされています。
ご相談について
どの条に当たるかは、その土地をどうしたいかで決まります。 迷っている段階でもご相談いただけます。
地番と現況写真をお送りいただければ、確認すべき窓口と順序を整理します。無料の一次診断からお申し込みいただけます。









